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人手不足でも正社員になれない理由――新卒一括採用・非正規の罠・二重労働市場

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人手不足でも正社員になれない理由
――新卒一括採用・非正規の罠・二重労働市場

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この記事の問い

空前の人手不足が叫ばれる日本社会で、やる気があり、若く、特段の就労制約が見えにくい人々が「正社員になれない」という現実はなぜ生じるのか。この問いへの答えは「本人の努力不足」では説明しきれず、主因は制度・慣行・経済合理性が複雑に絡み合った構造問題にある。本記事は、その構造を歴史・制度・経済の三層から解剖する。

1.「矛盾」に見えるが矛盾ではない

まず、具体的な場面を思い浮かべてほしい。駅前のコンビニには「スタッフ急募」の貼り紙が常に張られ、介護施設は人手不足を理由に新規入居を断るケースが相次ぐ。一方で、都市部の事務職・正社員求人は依然として狭き門であり続けている。「人が足りない」という叫び声と、「正社員の枠がない」という現実は、別々の場所で同時に起きているのだ。

求人倍率が1.2倍を超え、中小企業を中心に「人が集まらない」という声が絶えない。総務省「労働力調査」によれば、完全失業率は2.5%前後と歴史的な低水準で推移している。にもかかわらず、非正規雇用で働く若年層(15〜34歳)の数は依然として数百万人規模に及び、その中には「正社員になりたくても機会がない」と感じている人々が相当数含まれている。

この現象を「矛盾」と呼ぶ人は多い。しかし、よく構造を分析すれば、これは矛盾ではなく二つの異なる労働市場が同時に存在していることから生じる必然的な帰結である。人手不足が生じている場所と、正社員として採用されにくい条件にある人々が集まっている場所は、重なっていないのだ。

現状把握

総務省「労働力調査(基本集計)」(2024年平均)によれば、非正規雇用者数は約2,126万人、雇用者全体の約37%を占める。「不本意非正規」(正規の職につけないから非正規で働く層)の割合は低下傾向にあり、2024年平均では男性非正規の13.7%、女性非正規の6.5%。男性や若年層ではかつて20%超の時期もあり、絶対数としてはなお相当規模が存在する(厚生労働省「就業形態の多様化に関する総合実態調査」参照)。

「不本意非正規」という言葉がある。正規雇用を望んでいるにもかかわらず、非正規で働かざるを得ない人々を指す統計用語だ。その割合は近年低下しているとはいえ、この層の存在は、「人手不足なら誰でも正社員になれるはず」という素朴な市場観が現実と乖離していることを端的に示している。

では、なぜそのような乖離が生じるのか。それを理解するためには、日本の労働市場がいかなる構造的特性を持っているかを、歴史的に遡って検討する必要がある。

2.正社員とは何か――制度的定義の曖昧さと実態

「正社員」という言葉は日本語として広く使われているが、実は法律上の定義が存在しない。労働基準法も労働契約法も、「正社員」という用語を使っていない。法的な概念は「期間の定めのない労働契約(無期雇用)」であり、これが「正社員」に最も近い概念となる。

正規雇用と非正規雇用の法的実態

正規雇用(正社員)=① 期間の定めなし(無期)、② フルタイム、③ 直接雇用、の三要件を満たすことが多い。非正規雇用とは、有期契約・パート・アルバイト・派遣・請負・嘱託などの総称。改正労働契約法に基づく「無期転換ルール」は2013年4月に施行され、有期契約が通算5年を超えると本人の申込により無期転換できる仕組みだ。2018年以降は申込権を持つ労働者が本格的に増え始めたが、無期転換はあくまでも「期間の定めを外す」ものであり、賃金・処遇が正社員と同等になることを意味しない点に注意が必要だ。

ここに第一の構造的問題が潜んでいる。「正社員」とは法的地位というより、企業内部のメンバーシップを意味する慣行的概念なのだ。正社員には通常、以下の特徴がセットになっている。

  • 雇用保障(解雇が法的に厳しく制限される)
  • 定期昇給・賞与・退職金などの処遇体系
  • 配置転換・転勤命令を含む包括的な指揮命令関係
  • 社内教育訓練・OJTへのアクセス
  • 社会保険(健康保険・厚生年金)の事業主負担

この「セット」こそが問題の核心である。正社員を雇用することは企業にとって、単なる労働力の調達ではなく、長期的な固定費のコミットメントを意味する。企業が正社員採用に慎重になる理由の多くは、このコスト構造に起因している。

非正規雇用の多様性と「不本意非正規」の位置づけ

非正規雇用はひとつの均質な集団ではない。フリーターを自発的に選んでいる人、副業として非正規で働く人、育児・介護との両立のためにパートを選ぶ人、学生アルバイト――これらは皆「非正規」に分類される。問題となるのは、その中に正規雇用を望みながら参入機会を与えられていない人々が含まれていることだ。

前述の通り、不本意非正規の割合は近年低下傾向にある。しかし「割合の低下」は「問題の解決」を意味しない。非正規雇用者総数が高止まりしている以上、たとえ割合が10%台であっても絶対数として百万単位の人々が、自身の意志に反して非正規雇用に留まっている。これは、社会保障の格差・老後の資産形成・キャリア形成の機会不平等という深刻な問題と直結している。

3.非正規雇用が拡大した歴史――制度変化の三段階

現在の構造は一夜にして形成されたものではない。日本の非正規雇用拡大は、大きく三つのフェーズに分けて理解できる。

〜1985年
「例外」としての非正規雇用期。高度経済成長を支えた日本型雇用システム(終身雇用・年功序列・企業別組合)が機能。非正規雇用は主に主婦パートタイムとして存在し、「世帯の第二収入」という位置づけだった。製造業の基幹労働力は正社員が担うという暗黙の秩序が維持されていた。
1985〜1999年
規制緩和による派遣解禁期。1985年に労働者派遣法が制定され、当初は専門職13業種に限定されていた派遣が徐々に拡大。1990年代のバブル崩壊と「失われた10年」の中で、企業はコスト削減のため非正規雇用への依存を高め始めた。この時期に「フリーター」という言葉が生まれ、当初は若者の自由な働き方として肯定的に報道された。
1999〜2008年
制度的固定化期(就職氷河期の深刻化)。1999年の派遣法改正で対象業務が原則自由化(製造業は2004年解禁)。企業は正社員採用を極端に絞り込み、バブル崩壊後の不況下で卒業した「就職氷河期世代」(おおむね1993〜2005年卒業)が正規雇用に参入できないまま非正規として定着。2008年のリーマンショックが追い打ちをかけ、製造業を中心とした「派遣切り」が社会問題化した。
2009〜現在
構造固定化・人手不足並立期。アベノミクス期に有効求人倍率は上昇したが、増加した求人の多くは非正規・サービス業。2020年(大企業)・2021年(中小企業)に「同一労働同一賃金」が全面適用されたが、実効性には限界がある。コロナ禍(2020〜2022年)では非正規が最初に切られる構造が改めて顕在化した。現在は少子化による労働力不足が深刻化しつつも、正規雇用への移行は滑らかに進んでいない。

就職氷河期世代の「永続的損傷」と現代への連続性

歴史を振り返る上で欠かせないのが、就職氷河期世代(現在40代前後)の問題だ。この世代は、「ちょうど就職活動の時期が最悪の景気局面と重なった」というだけで、その後のキャリア全体に長期的な影響を受けた

労働経済学では、景気後退期に労働市場に参入した者は、回復局面でも賃金・雇用安定性において持続的に不利を抱えるという現象を「スカー効果(scarring effect)」と呼ぶ。Oreopoulosらの研究(2012)はカナダのデータを用いてこれを実証し、日本の就職氷河期研究でも類似の構造が確認されている。つまり、景気要因は問題の重要な発端であり、「構造問題」の多くは景気という外部ショックが引き金となって制度化されたものだ。

現代の20〜30代が直面する問題はこの延長線にある。氷河期世代が正規参入機会を逃したまま定着したことで、「新卒一括採用からこぼれた人間はその後も拾いにくい」という採用慣行が企業に内面化された。制度と実例が相互強化し、構造が再生産されるという悪循環である。

4.現在の構造――なぜ「人手不足」でも正社員採用が増えないのか

歴史的背景を踏まえた上で、現在の構造的問題を分析しよう。「人手不足なのに正社員になれない」という現象を生み出しているメカニズムは、単一ではなく、複数の力が連動して作用している。

(1)人手不足の「質的偏り」:どこが、何が不足しているのか

まず根本的な誤解を解く必要がある。「人手不足」は均質ではない。不足しているのは主に以下の分野・条件である。

  • 建設・土木・製造(3K職場・地方・体力労働)
  • 介護・福祉(低賃金・高負荷・夜間シフト)
  • 外食・小売(不規則シフト・低時給)
  • ドライバー・配送(長時間労働・2024年問題)
  • ITエンジニア(特定スキル・実務経験要件あり)

これらの職種に共通しているのは、賃金・労働条件・社会的評価のいずれかが低いか、特定のスキルや資格が要件となっているかである。一方、正社員になりたい若年求職者が期待するのは、安定した賃金・東京などの都市部・オフィスワーク・キャリアアップの可能性といった条件のセットである。

このミスマッチ(需給の空間的・属性的不一致)こそが、「人手不足の中で正社員になれない」という逆説の第一の原因である。求人はあるが、求職者が望む条件の求人ではない。

ミスマッチの実態

パーソル総合研究所「中途採用実態調査」(2023年)によれば、企業が中途採用で最も重視する要素は「即戦力スキル(実務経験)」(67.3%)、次いで「ポテンシャル・成長意欲」(45.1%)。「非正規経験のみ」の応募者に対して「積極的に採用したい」とする企業は13.4%にとどまる。人手不足であっても、採用基準の高さは変わらないか、むしろ職種によっては絞り込まれている実態がある。

「人手不足なのに低賃金」という逆説をどう読むか

ここで一つの本質的な問いを立てたい。人手不足であれば、賃金を上げれば人は来るはずではないのか。それでも低賃金が続くのはなぜか。この問いは、「人手不足」という言葉が実は性質の異なる複数の現象を一括りにしているという問題に行き着く。

労働市場の教科書的モデルでは、人手不足(労働供給の不足)が発生すれば賃金が上昇し、供給が増えて均衡が回復する。しかし現実には、特定の業種で「人手不足」と「低賃金」が長期にわたって共存する。この逆説を解くには、その業種の「人手不足」がどのメカニズムから生じているかを区別する必要がある。

業種・類型 人手不足の性質 低賃金が続く構造的理由
介護・保育 真の労働需要はあるが供給が来ない 介護報酬・保育料が行政によって価格設定されており、企業が自由に賃金を上げられない。制度的価格固定の問題
外食・小売 現行賃金では供給が足りない 消費者が受け入れられる価格の上限(800円の定食を1,500円にはできない)が低く、収益構造が賃上げを吸収できない。需要側の価格許容上限の問題
建設・運送 賃金は上昇しているが供給減少が速すぎる 熟練労働者の大量定年退職が賃上げによる新規参入を上回る人口動態的問題。加えて、危険・肉体負荷・社会的イメージの低さを補うために必要な賃金上昇幅が非常に大きく(補償的賃金格差)、市場調整が追いつかない。供給の構造的・速度的問題
ITエンジニア スキル要件が高く即戦力が不足 賃金は実際に上昇しているが、スキルを持つ供給が需要に追いつかない。スキルミスマッチの問題

この分類から明らかになるのは、「人手不足」という言葉が、全く異なる四種類の経済現象を同じラベルで呼んでいるということだ。介護の人手不足は制度設計の失敗であり、外食の人手不足は市場価格と賃金の構造的矛盾であり、建設・運送の人手不足は賃金上昇でも追いつかない人口動態的な供給崩壊であり、ITの人手不足はスキル形成の速度問題である。これらを一括して「人手不足」と語ることで、問題の本質が見えにくくなっている。

外食・小売の「人手不足」は本物か

特に重要なのが、外食・小売における問いだ。「賃金を上げれば人は来るが、賃金を上げるほど消費者は払わない」という構造において、これは本当の意味での人手不足なのか、それとも「現行の価格設定・ビジネスモデルでは市場が清算しない」という需要の問題なのかを区別する必要がある。

経済学的に言えば、均衡賃金まで引き上げたとき需要側(消費者)が価格を受け入れず売上が消えるなら、それは「その価格でのサービス提供に対する実質的な需要が市場には存在しない」ことを意味する。一部の業態では、低賃金によって価格を人工的に低く抑えることで成立してきたビジネスモデルが、今後は消滅・縮小せざるを得ないという構造変化の段階にある。

最低賃金が2021年度の930円(厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」)から2025年度には1,121円(全国加重平均)へと5年間で約20%上昇したことは、この構造変化を加速させる圧力となっている。実際、外食・小売では省力化投資(セルフレジ・配膳ロボット・自動発注システム)の導入が急加速しており、賃上げ圧力を「人を機械に置き換える」ことで吸収するという経営判断が広がっている。これは個々の企業にとっては合理的だが、社会全体では「賃金が上がっても雇用が増えない」という逆説的な結果をもたらす。

「最低賃金への張り付き」という慣性

もう一つ見落とされがちな構造がある。最低賃金が、本来なら市場が自律的に決めるべき賃金の「目標値」として機能してしまうという現象だ。企業は最低賃金を「法的に払えばよい最低限」と解釈し、それ以上を支払う競争的インセンティブが働きにくい環境では、最低賃金水準が業界標準賃金に事実上固定される(経済学では「フォーカルポイント効果」と呼ばれることがある)。

この慣性は、本来は市場競争によって賃金が上昇するはずの場面でも機能し、人手不足と低賃金の共存を長期化させる。政府が最低賃金を強制的に引き上げることが、唯一の賃金上昇メカニズムになってしまっている業種では、市場の自律調整機能はすでに部分的に失われているとも言える。

(2)解雇規制が採用行動を保守化させる構造

日本では、労働契約法第16条に基づく「解雇権濫用法理」により、企業が正社員を解雇することは非常に難しい。客観的合理的な理由と社会通念上の相当性がない解雇は無効とされ、判例の積み重ねにより、整理解雇(経営上の理由による解雇)には「四要件」(解雇の必要性・解雇回避努力・人選の合理性・手続きの妥当性)が求められる。

この強力な雇用保護は、一度正社員として採用した人材を後から解雇することを著しく困難にする。その結果、企業の採用担当者は採用時点で極めて慎重になる傾向がある。「採用のリバーシビリティ(可逆性)が低い」ため、採用そのものをリスクとして扱いやすいのだ。

これは、「強い雇用保護は既存の正規労働者を守る一方で、正規雇用市場への新規参入を困難にする要因となり得る」という、労働経済学でしばしば指摘される命題に対応している。OECDも解雇規制の効果は雇用保険・職業訓練との制度的組み合わせ(制度的補完性――各制度が単独ではなく「セットで機能する度合い」のこと)次第で大きく異なるとしており、解雇規制単体を一方向の因果として断定することには慎重さが必要だ。しかし、採用保守化を促す有力な要因のひとつであることは否定しにくい。

企業の経営者や採用担当者の論理から見れば、正社員採用は「長期的固定費の確定」であり、非正規採用は「変動費の維持」である。人手不足であっても、将来の景気変動・事業縮小に備えて「固定費を増やさない」という経営判断は、個々の企業にとっては合理的だ。しかし、その合理性が集合すると、社会全体では「正規雇用の空洞化」という非効率が生じる。経済学ではこれを「合成の誤謬(各企業にとって合理的な行動が、全体では非効率な結果をもたらす現象)」と呼ぶ。

(3)新卒一括採用という「入口の一元化」

日本の雇用慣行において、正社員登用の最も標準的・効率的な入口は「新卒一括採用」である。企業は毎年春に大量の新卒者を採用し、社内教育・OJTによって企業固有のスキル・文化を植え付ける。このシステムは、経済成長期には非常に効率的に機能した。

しかしこのシステムの裏面として、新卒採用の「窓」を逃した人間には、正規雇用への参入機会が著しく制限されるという構造が生じた。就職活動の失敗・病気・家庭の事情・精神的な余裕のなさ――そういった理由で新卒採用から外れると、その後の再参入は極めて困難になる。

新卒一括採用の設計思想とその限界

新卒一括採用は「長期雇用を前提に企業内で育てる」という日本型雇用の論理的帰結だ。企業が求めるのは「企業特殊的人的資本(その会社の中で特に役立つ知識・作法・人脈)」であり、即戦力ではなく可塑性の高い素材としての新卒者が好まれる。この設計は、入社後の教育投資を前提とするため、企業は「教育コストを回収できる期間」として長期雇用を志向する。逆に言えば、年齢が上がるにつれ「教育コスト回収期間が短くなる」として採用意欲が低下するという構造を内包している。

中途採用市場はこの問題を補う役割を担うが、日本の中途採用市場では「即戦力」が強く求められる。正規雇用経験のない若年層は「即戦力」とは見なされにくく、非正規経験は正規への「橋渡し」として機能しにくい。これが、非正規雇用の「罠」を生む核心的なメカニズムである。

(4)「非正規の罠」――正規経験の欠如が正規参入をさらに困難にする

非正規雇用が長期化するにつれて正規雇用への移行確率が低下するという現象は、労働経済の実証研究でも確認されている。この現象を「非正規の罠(non-regular employment trap)」と呼ぶことがある。

罠のメカニズムは以下のように作動する。非正規として働く期間が長くなるほど、企業は「なぜこの年齢まで正規として採用されなかったのか」というシグナルとして解釈する。採用市場では情報の非対称性が存在し、企業は応募者の能力を直接確認できないため、職歴・学歴・採用歴というシグナル(間接的な能力指標)に頼る(シグナリング理論:Michael Spence, 1973)。

「非正規経験のみ」というシグナルは、企業にとって「正規雇用で採用されなかった理由がある」という負のシグナルとして解釈されやすい。実際にはそうでないケース(景気サイクルのタイミング、家庭事情、就職活動時期の個人的事情)が多いにもかかわらず、企業はこのシグナルにもとづいて採用を回避する。結果として、非正規期間が長いほど、正規雇用への移行が難しくなるという悪循環が形成される。

「不本意非正規は本当に不本意か」という問い

ここで、もう一つ避けて通れない問いを立てなければならない。スキルを習得せず、3K職場にも応募しないという「行動」は、実は正規雇用を本当には望んでいないことを示しているのではないか。行動によって真の選好が顕れるという「顕示選好(revealed preference)」の観点から言えば、これは無視できない論点だ。

実際、この問いは一部の人々に対しては正確に当てはまる。育児・介護との両立のため非正規を合理的に選んでいる人、自由な時間を優先してフリーターを続けている人、副業として非正規を選んでいる人——これらは「不本意」というより「本意」に近く、「不本意非正規」という統計カテゴリに含まれること自体が不適切な場合もある。不本意非正規の割合が近年低下しているという事実は、正規雇用への適応や選好の変化を反映している側面があることも否定できない。

しかしながら、「行動しないから満足している」という解釈は、以下の二つの構造的問題を見落とす。

①資源制約——「やらない」ではなく「やれない」

スキル習得には時間・資金・認知的余裕という三つの資源が必要だ。複数の非正規を掛け持ちしながら月収15万円で生活している人間が、プログラミングスクールに数十万円を支払い半年間収入を減らすという選択をするには、現在の生活水準を一時的に引き下げる原資が必要になる。これは意志の問題ではなく、資源の問題だ。

経済学ではこれを「貧困の罠(poverty trap)」と呼ぶ。現在の消費水準を維持するために全収入を費やさざるを得ない状況では、将来の収入を高めるための投資(教育・訓練・求職活動)に回す資源が構造的に生まれない。「なぜ努力しないのか」という問いは、この資源制約を所与とせず、意思決定の自由度を過大評価した問いになっている。

②適応的選好形成——「諦め」は「満足」ではない

繰り返し正規雇用への参入に失敗した人は、「自分には無理だ」という信念を内面化し、挑戦すること自体をやめる。表面上は正規雇用を求めていないように見えるが、それは主体的な選択ではなく、可能性の認識が狭まった結果である。

経済学者・哲学者のアマルティア・センはこの現象を「適応的選好形成(adaptive preference formation)」と呼び、カーストや貧困による抑圧の分析に応用した。抑圧された環境に長く置かれた人は、より良い状態を想像する能力自体を失っていくことがある。表面上「満足している」ように見えるのは、希望の縮小の結果であって、真の選好の表れではない。これを「本人が満足しているから問題ない」と読むのは、問題の性質を誤認する。

以上を踏まえれば、「不本意非正規」は均質な集団ではなく、少なくとも三つの異なる層が混在していると考えるべきだ。以下は統計上の公式分類ではなく、構造を理解するための分析上の整理である。

層の性質 実態 政策的含意
真の本意非正規 育児・介護・自由時間を優先し、非正規を合理的に選択している 問題なし。統計上の「不本意」分類から外すべき
資源制約による非正規 正規雇用を望んでいるが、スキル投資・転職活動の原資がない 給付付き職業訓練・求職者支援など、資源制約を緩和する介入が有効
適応的諦めによる非正規 繰り返しの失敗で正規参入を諦め、表面上は満足しているように見える アウトリーチ型支援・自己効力感の回復プログラムが必要。統計には現れにくい最も深刻な層

「行動しないから満足」という解釈は、第一層にのみ妥当し、第二・第三層には当てはまらない。政策設計においても、評論においても、この三層を区別せずに「本人の問題」で済ませることは、問題の所在を誤認するリスクを持つ。

(5)人件費の構造と企業の経済合理性

正社員を一人雇用することの総コストを試算してみよう。年収300万円の正社員の場合、企業が負担する実際のコストは単純な給与額ではない。

コスト項目 概算 備考
給与(基本給) 300万円 額面
社会保険料(事業主負担) 約45万円 健康保険・厚生年金・雇用保険等(給与の約15%)
賞与 約60万円 夏冬各1ヶ月相当として
退職給付引当 約15〜30万円 年単位で積み立て
教育・研修コスト 約10〜30万円 特に採用初年度に集中
採用コスト償却 約10〜30万円 求人広告・エージェント費用の年次換算
実質総コスト(概算) 約440〜460万円 給与の約1.4〜1.5倍

一方、時給1,120円(2025年度・全国加重平均最低賃金の水準:1,121円を参考)のパートタイム非正規(週30時間、年間50週稼働)の場合、年間コストは約168万円であり、事業主の社会保険負担が発生するケースでも、退職金・賞与・教育研修費の多くは不要か大幅に削減できる。

このコスト構造の差が、企業が人手不足の状況でも「非正規で対応する」という選択を維持する経済的インセンティブとなっている。特に利益率の薄い業界(外食・小売・介護など)では、この差は経営の存続と直結する問題として認識される。

(6)労働分配率という視点――生産性の果実はどこに消えたのか

「人手不足なら、賃金は上がるはず」という市場論理に照らしたとき、もう一つ不可解な事実がある。日本企業の生産性は、伸び率こそ他の先進国に比べてやや低いものの、長期的には着実に向上してきた。にもかかわらず、その果実が賃金として労働者に還元される割合(労働分配率)は、国際比較でも歴史的推移でも、期待されるほど上昇してこなかった。人手不足が本当に深刻であれば、労働への需要増加が交渉力を高め、分配率を押し上げるはずである。なぜそうならないのか。

労働分配率の実態

内閣府・ESRIの分析によれば、日本の法人企業の労働分配率(付加価値に占める人件費の割合)は1990年代後半以降、低下傾向にあると指摘されてきた。一方で日本企業の内部留保(利益剰余金)は近年拡大が続いており、財務省「法人企業統計」でも増加傾向が継続している。生産性向上の果実が賃金よりも内部留保・株主還元に向かいやすい構造が、各種データから示唆されている。

この「労働分配率の低迷」には、複数のメカニズムが絡んでいる。

①デフレ心理の制度化――「賃上げしない」が合理的になった30年

1990年代以降の長期デフレは、企業経営者の行動規範を根本的に変えた。物価が上がらない・上げられない環境では、賃金を上げることは固定費の永続的増加を意味し、将来の景気後退時に経営を直撃する。「賃金を上げない」という選択が、デフレ下では個々の企業にとって合理的なリスク管理として機能した。その慣行が30年にわたって制度化され、「賃金は上げないもの」という経営規範が業界横断的に定着した。人手不足の圧力があっても、この慣性はすぐには崩れない。

②労使交渉力の非対称性――企業別組合と非正規の排除

労働者の交渉力が低いほど、生産性向上の果実は資本側に傾く。日本の企業別組合は、産業別・横断的な賃金交渉ではなく、個別企業内の労使協調を基本とするため、賃上げ圧力が経済全体に波及しにくい構造を持つ。さらに決定的なのは、非正規雇用者の多くが労働組合に参加できないか、参加していないことだ。雇用者の約37%を占める非正規が交渉の外に置かれている状況では、労働市場全体での賃金交渉力は統計上の数字より著しく低い。

③内部留保の積み増しという選択

企業が生産性向上で得た余剰を賃金に回さず内部留保として積み上げることは、不確実な将来に備えるという意味では合理的だ。しかし、すべての企業がそれを選択すれば、家計の可処分所得は伸びず、消費需要も停滞し、結果として経済全体の成長が鈍化するという「合成の誤謬」が再び現れる。内部留保の拡大と賃金の低迷は表裏一体の現象であり、「人手不足なのに賃金が上がらない」という逆説の背景にあるマクロ的な要因として理解すべきだ。

④株主還元志向の強まり

2000年代以降、日本企業でも株主還元(配当・自社株買い)への圧力が強まった。付加価値の配分において株主への分配が増加する分、賃金への配分が相対的に抑制されるという構造が生じている。これは日本固有の問題ではなく、先進国共通の傾向だが、もともと労働分配率が低い日本ではその影響が相対的に大きく出る。

こうした構造を踏まえると、「人手不足なら労働分配率は上がるはず」という命題は、労働市場が完全に競争的で、労使交渉力が対称で、企業が短期利益最大化を選ぶ場合に限り成立する。現実の日本では、これらの前提条件がいずれも満たされていない。人手不足という圧力は存在するが、それが賃金上昇・分配率向上に転化するメカニズムが、制度・慣行・交渉構造の三層によって阻まれている。

(7)企業規模による二極化

日本の労働市場のもう一つの重要な構造は、企業規模による待遇格差の大きさである。大企業は新卒一括採用で優秀な人材を早期に確保し、長期的な内部育成システムを維持する。その結果、大企業の正規雇用は「会員制クラブ」的な性格を持ち、一度入ったメンバーは守られるが、外部からの参入は困難だ。一方、中小企業は慢性的な人手不足に悩みながらも、採用ブランド力・賃金水準・キャリアの魅力において大企業に劣り、求職者から選ばれにくい。

若年求職者の「大企業・正社員志向」と「中小企業の慢性的人員不足」が組み合わさり、「大企業正社員の供給不足」と「中小企業の需要不足(応募者不足)」が同時発生するという逆説的な構造が生じている。

5.対立する見解の整理――制度改革をめぐる論争

この問題に対する政策的・思想的アプローチは一様ではない。主要な論点を整理しよう。

論点①:解雇規制の緩和は正規雇用を増やすか

緩和推進論

解雇規制を緩和することで企業の採用リスクが下がり、正規雇用が増加する。現在の解雇規制の厳格さが「正規の過剰保護・非正規の過少保護」という二極化を生んでいる。欧米では解雇しやすい分、採用も積極的で労働市場が流動的だ(竹中平蔵・八代尚宏らの立場)。

規制維持・強化論

解雇規制の緩和が正規雇用を増やすという実証的根拠は弱い。企業は解雇しやすくなった分、既存の正社員を切るだけで新規採用を増やさない可能性が高い。労働者の生活安定・消費基盤を守るためにも、安易な緩和は危険(連合・労働法学者の多数派の立場)。

この論点は実証的に決着がついているわけではない。OECDの研究でも、解雇規制の緩和が雇用量全体を増やすという明確なエビデンスは得られておらず、雇用保険・職業訓練との制度的補完関係が結果を大きく左右するとされている(OECD, 2019, Employment Outlook)。

論点②:同一労働同一賃金は問題を解決するか

肯定的評価

働き方改革関連法を受けた同一労働同一賃金(2020年大企業、2021年中小企業に全面適用)は、正規・非正規間の不合理な待遇差を縮小し、非正規の処遇改善につながる。正規と非正規のコスト差が縮まれば、企業が正規を選びやすくなる可能性がある。

批判的評価

「同一労働」の定義が曖昧で、企業は職務内容を微妙に変えることで格差を維持できる。また、非正規の待遇を上げるのではなく、正規の待遇を下げる方向での「平準化」が起きるリスクがある。欧州型のジョブ型雇用と日本型のメンバーシップ型雇用の混在は、制度の矛盾を生む。

論点③:ジョブ型雇用への転換は解決策か

近年、「ジョブ型雇用」への移行が議論されている。ジョブ型とは、職務内容(ジョブ)を明確に定義し、そのジョブに対して賃金を支払う欧米型の雇用形態だ。これに対し、日本の正規雇用は「メンバーシップ型」と呼ばれ、職務範囲が不明確な代わりに長期的な雇用保障を提供する。

ジョブ型への移行が進めば、スキルを持つ人材が適切な職務に就くことが容易になり、正規・非正規という区分ではなく職務とスキルにもとづいた採用が広がる可能性がある。しかし、以下の課題も指摘されている。

  • 日本の多くの労働者は「職務範囲」を明確に定義できる専門スキルを持たない(汎用的人的資本――会社をまたいで通用するスキル――の不足)
  • ジョブ型は市場全体でのスキル評価基準の整備を前提とし、その基盤が日本には不十分
  • 企業ごとに「うちの会社のジョブ型」を定義すると、結局メンバーシップ型と大差なくなる
  • 中高年の正規社員の既得権との摩擦が大きく、制度移行は段階的にしか進められない

論点④:本人の「スキル不足」は主因か

「正社員になれないのは本人のスキルや努力が足りないから」という議論は根強く存在する。これは一部の事例では真実だが、構造的問題の主因として用いると誤りになる

論理的に考えれば、景気後退期に一斉に就職失敗した就職氷河期世代数十万人が、全員「スキルが足りなかった」ということにはならない。また、企業が非正規採用を正規に切り替えない選択をしている以上、個人の努力だけでは解決できない「参入障壁」が存在することは明らかだ。

スキル不足論は問題の一側面は説明するが、その多くは構造問題・制度問題を個人に帰責する「個人化(individualisation)の誤謬」に陥っている。社会学者ウルリッヒ・ベックが「リスク社会」論で指摘した「構造的問題が個人の責任として語られる」という現代的パターンが、ここにも観察される。

6.将来への示唆――構造変化の兆しと残る難問

少子化が生む労働市場の変質

2040年以降、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は大幅に縮小することが確実視されている。単純に言えば、働き手が減れば企業は採用基準を下げざるを得なくなる。すでに一部の業界では、過去は正社員採用が難しかった層(高齢者・外国人・元非正規)を積極採用する動きが出ている。

しかし楽観論には注意が必要だ。少子化による労働力不足は、同時にAIや自動化による労働代替とも競合している。製造ラインの自動化・レジの無人化・物流の自動仕分けなどが進む中、特に非熟練・反復作業では「人の需要」そのものが縮小する可能性がある。人手不足が深刻化すると同時に、「特定の仕事は人を必要としなくなる」という二重の動きが重なっている。

就職氷河期世代への政策介入の教訓

2019年度から開始された政府の「就職氷河期世代支援プログラム」は、3年間で正規雇用移行を含む支援強化を掲げた。しかし、職業訓練・ハローワーク支援・企業への補助金といった政策介入が十分に機能するには、受け入れ企業側の採用慣行の変更と、参加者のスキル形成が同時に進む必要があるが、これは容易ではなかった。内閣府の取組状況報告でも、制度的困難が繰り返し指摘されている。

この教訓は、「本人を変える」だけでなく「企業行動を変える」インセンティブ設計が不可欠であることを示している。補助金だけでは不十分で、採用・評価・昇進のルール自体を変える制度的変更(ジョブ型雇用への移行促進・社内登用制度の整備義務化など)が必要とする論者も多い。

個人・企業・政策それぞれの出口

最後に、三つのレベルで実効的な変化の方向を整理しておきたい。

個人レベル: デジタル関連職種(ITエンジニア・データ分析)は、職歴よりもポートフォリオ(成果物)が評価される場面が増えており、「新卒一括採用」以外の正規参入経路として機能しつつある。ただし、スキル習得に投資できる時間・資金・認知的余裕は、経済的に不安定な状況では限られる。個人の努力に帰責する前に、その努力を可能にする環境条件が整っているかを問う必要がある。

企業レベル: 採用基準の見直し(実務経験ゼロを理由に拒否しない)・社内登用制度の整備・限定正社員制度の活用など、採用側の慣行変更が鍵を握る。先進的な企業では、非正規から正社員への移行プロセスを明文化し、一定期間の評価を経た上で正規転換する制度が導入されている。

政策レベル: 解雇規制の一方的緩和ではなく、「雇用保険の充実+職業訓練の質的向上+採用慣行のオープン化」をセットで設計するデンマーク型「フレクシキュリティ」モデルが参照されることが多い。ただし、日本の労使関係・企業文化・財政制約との整合性は別途検討が必要だ。

「正社員」という形態自体の変容

長期的な展望として、「正社員か非正規か」という二分法自体が変容していく可能性も論じられている。無期雇用パート・限定正社員(職務・勤務地・労働時間を限定)・副業正社員など、正規と非正規の中間的な雇用形態が広がりつつある。しかし、これらが本当に労働者の地位を改善するのか、それとも正規雇用の「希薄化」として機能するのかは、雇用保障・賃金・社会保険の具体的内容に依存する。形態の多様化が実質的格差の固定化に使われるリスクは、常に意識する必要がある。

7.まとめ――構造を知ることが、問いの出発点

「人手不足なのに正社員になれない」という現象は、以下の複数のメカニズムが同時に作動することで生じている。

第一に、人手不足の「質的偏り」。 不足しているのは特定の職種・条件の労働力であり、求職者の希望と需要の場所が一致しない構造的ミスマッチが存在する。

第二に、解雇規制が採用行動を保守化させる傾向。 正社員解雇の困難さが、企業の採用リスク認識を高め、非正規での需要対応という経営判断を引き出しやすい。この傾向は確かだが、解雇規制との因果を単純化せず、雇用保険・職業訓練との制度的補完関係の中で理解する必要がある。

第三に、新卒一括採用という入口の一元化。 日本型雇用の「入口」を逃した人間に対する中途正規採用の壁は高く、非正規経験は「橋」ではなく「罠」として機能しやすい。

第四に、シグナリング問題。 非正規期間の長期化は、能力とは無関係に「採用されにくさ」のシグナルとして企業に解釈される。これが悪循環を生む。

第五に、コスト構造の合理性。 正社員採用は非正規の約1.4〜1.5倍のコストを伴う。特に利益率の薄い業界では、これが正規採用を抑制する経済的インセンティブとなる。

第六に、労働分配率の構造的低迷。 生産性向上の果実は賃金ではなく内部留保・株主還元に向かいやすく、デフレ心理の制度化・企業別組合による交渉力の分散・非正規の交渉外置きという三つの力が、人手不足の賃金上昇圧力を吸収してきた。

これらを総合すれば、問題の主因は「本人だけの問題」でも「景気だけの問題」でもなく、制度・慣行・経済合理性が互いを補強し合いながら再生産される「構造的罠」である。景気という外部ショックが引き金となり、それが制度慣行として固定化されたという歴史的経緯を踏まえれば、「個人の努力で解決できる部分」と「制度設計で変えるべき部分」を切り分けて論じることが、知的に誠実な態度だ。

少子化・デジタル化・雇用形態の変容という三つの力が、今後10〜20年で労働市場の基本的な前提を変えていく可能性がある。その変化が「格差の縮小」に向かうのか「格差の固定化」に向かうのかは、制度設計と政策的意図に左右される。「なぜ正社員になれないのか」という問いは、個人の悩みである以上に、社会の設計思想を問う問いである。その問いに答えるためには、まず構造を知ることが必要だ。

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